――これまで、大門さんご自身が旅行英語で困った!と思ったことはありますか?
 たくさんありますねぇ(笑)。文法も単語も絶対間違いではない英語を話しているつもりでも通じないということがしょっちゅうでした。そのたびに、英語を10年以上も習っているのに、どうしてこんなにできないんだろうと落ち込みました。結局、その原因の多くは声の大きさだった、つまり語学力とは別の部分だったと後々気づいたのですが、それまでは海外旅行に行くたびに、うれしい思い出と辛い思い出を持って帰っていましたね。

――実際に英語を話すうえで大切なこととはどんなことなのでしょうか?
 特に、旅行英語という点で言えば、ビジネスではありませんから完璧に話せなくてもいいんです。片言でもいい。とにかく、声に出すことですね。腹筋を使って(笑)(注:著者は腹式呼吸の英会話発声を推奨)。それから、多くの人がご自分の発音の悪さを気にするのですが、発音を気にしないことです。日本語英語の発音に対して怪訝な顔を返されてもひるまない、大きな声で話せばたいてい通じます。基本的には相手も客商売ですから聞き取ろうとしてくれますし、最終的には日本語英語の発音に慣れてくれます(笑)。これは、旅行英語のよさですね、

――今回の講座は100フレーズ厳選!ということですが、どのような視点で選ばれたのですか?
 今回は海外旅行中に必ず使うフレーズにプラス、もう少しかゆいところに手が届く表現を入れて全部 で100個に厳選しました。基本を知っておくというのは最終的な拠り所になります。たとえば、私はゴルフが趣味でレッスンも受けていますが、はじめはまず基本のスイングをきちんと固めることに重点を置きました。基本ができていれば、ショットがおかしいなと思ったときに、基本に戻れ、悪いところを修正できます。100フレーズはそういう意味での基本です。この基本を押さえておけば、「こういうときには何て言うんだったかな?」と迷ったときに戻れると思うんです。そして今回は「実際に本当に旅行で使う」という視点をかなり意識しています。なかには、たった3語程度にも関わらずTOEIC900点の人でも知らないフレーズというのもあるんです。話す英語と書く英語の違いでしょうか。語学レベルが高い=実践英語を習得しているというわけではないんですよ。

――大門さんが今回の講座のなかで工夫されているのはどんなところですか?
 勉強は英語にしても何にしても、辛く苦しい作業ですよね。それを少しでも和らげたい。その解決策として、私の本や教材では漫画やイラストを多く使っています。まじめなテーマの中にもクスっと笑える要素があるように…と考えていて、大人向けの本や教材であっても、そのことを常に念頭に置いています。本講座も100個のフレーズに100個のイラスト(1コマ漫画)がついています。フレーズを覚えるとき、この漫画とセットで覚えてください。また、今回は市販でよくある旅行英語の本と違って「シーン別」ではなく、「困った状況別」にフレーズを分類しました。こうすることで、より実際の海外旅行に近いシミュレーションできるようにしています。

――さらに今回は英語のコミュニケーションのコツについてもかなりしっかりと解説いただいていますね。
 私自身が経験したように、英語というのは語学力があるから絶対伝わるというものではないと思っています。それ以外の要素で補えることはたくさんあるのです。ますますグローバル化するこれからの時代には「英語が上手な人」より「コミュニケーションが上手な人」がより一層求められるのではないかと思っていて、本講座ではそんな異文化コミュニケーションのコツ、英語におけるコミュニケーションルールについても学べる内容にしています。

――最後に初心者にオススメの勉強法はありますか?
 私がオススメしているのは勉強法というより考え方なのですが「三日坊主でもしないよりまし」というものです。勉強というのは最初の意気込みや熱意、モチベーションは必ず小さくなります。1週間程度の海外旅行で使う英語の勉強を続けるのは正直、難しいでしょう。そんなとき、三日でも続けられたら、それはそれで素晴らしいことだと思っています。そして、その三日をときどきでも思い出したときに続けるんです。その三日は、最終的に足し算してもいいものだと思っています。人生は長いですから、60歳になっても70歳になっても勉強できます。仕事がメインの日々を送る中では、「三日坊主」をなるべくたくさん増やすことを考えてみてください。そういう意味では、ありきたりですが、やはり「継続は力なり」だとも思っています。本講座のように、ゴールを短めの3か月という期間限定で集中して勉強するというスタイルも有効です。そして3か月後に以前からほしかったものを買うなどのご褒美を用意しておくとなおいいですよね。

著者プロフィール
大門久美子
編集プロダクション・アディインターナショナル代表取締役
1962年生まれ。岡山大学大学院教育学研究科修了。学生時代の英語学習は授業のみで、大学院修了後に(株)ベネッセコーポレーションに入社。子ども向けの教材制作に携わり、「楽しく学ぶ」視点に立った制作ノウハウを確立。退職後、フリーランスのライターを経て、約5年間の海外生活で初めて本格的に英語を学び、TOEIC805点を取って帰国。編集プロダクション・アディインターナショナルを経営する傍ら、教育系、英語系、実用系のジャンルで、イラストや漫画を使った単行本や児童書の執筆および編集を行う。主な著書に『1000人が選んだ一番よく使う旅の英語72フレーズ』(三修社5刷)、『子どものためのノートのコツ(全3巻)』(汐文社2刷)など。2012年12月現在、編著書は20冊を超える。現在は、クアラルンプールに在住。ホームページURL http://www.ady.co.jp/
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